ガイナTOP > ガイナの色の選び方! >色彩決定の基本の「き」―2
塗装工事は高額です。色彩決定で後悔してほしくありません。そのような気持ちで 外装工事の色彩決定に必要な知識を過不足なくまとめました。
ここでは、色彩決定の打ち合わせでご説明している具体的・実践的なアドバイスより、3つをピックアップして、ご説明いたします。
各塗料メーカーは、標準的に利用される色彩を50個くらいピックアップし、その色彩にメーカー独自の番号を割り振っています。色彩決定の際に、この色見本帳のみで色彩決定をすることは避けた方が良いと当社は考えております。
小さな見本帳であると、各色彩の微妙な違いが分かりにくいので注意が必要です。例えば、ND174はクリーム色(薄い黄色)になります。
このお色を白色と考えて塗装会社に発注すると、思ったよりも黄色味が強く、後悔される可能性があるため、注意が必要です。
次に、一般的に、同じ色彩であっても、面積が大きい部分に塗られているものほど、明るく見える傾向にあります。また、外壁・屋根はさんさんと太陽を反射する部位であるため、色見本よりもずっと明るく見える傾向にあります。
色見本帳でご覧になったときよりも、実際の塗り上がりの方が、ずっと明るくなってしまう。この点にも注意をし、理想のお色よりも、明るさを抑えたお色を選択されることがベストです。
大切なことは、色彩は色見本帳などにより即決してはならないということです。10年15年という長期にわたり、毎日毎日、見上げることになる外壁・屋根です。
しっかりとしたアドバイスとセットで、色見本帳はご覧になってください。そして、シミュレーションや施工写真の閲覧などのプロセスを経ることによって、最終的な色彩決定をしていただければ、理想の色彩にグンと近づくはずです。
タイル・レンガ・サッシ枠は、塗装いたしません。そのため、塗装前後で変化のない、これら塗らない部位のお色に合わせて、外壁・屋根・雨樋等の塗る部位の色彩計画をしていくことが基本です。
江戸川区・М邸の事例を参考に、ご説明いたします。
まず、塗れない部分のお色、動かせないお色を確認するところからです。動かせないお色は、レンガの赤色、そしてサッシ枠の白、そして外構のお色です。また、近隣住宅のお色も変えられませんので、鮮やかなお色をお考えの場合には注意が必要です。
ガイナ塗装工事/着工前
サッシの白が動かせないところから、破風(屋根の縁取部分にあたる、白色箇所)や雨樋は、白系統のお色で塗装すると綺麗です。白系でも、真白ですと塗装後にすぐに汚れが目立ってきてしまうため、わずかにくすんだ白色で塗装することにしました。
そして、外壁は、動かせないレンガのお色に合わせて、わずかに赤みがかったベージュ(19-85A)を選択し、塗装いたしました。
ガイナ塗装工事/シミュレーション
そして、1階と2階を隔てる帯。工事前の帯色は2階外壁部分のお色に合わせていたようですが、濃い1階レンガ部分のお色に合わせた方が、メリハリがつき綺麗に仕上がると考えました。
そのような計画のもと、右写真のような塗り上がりとなりました。
このように、動かない部分の要素に合わせた色彩計画が基本になります。
ガイナ塗装工事/完成写真
色落ちしやすい色、また汚れやすい色について、ご説明いたします。
彩度の高い色(鮮やか・ビビッドな色)は、色褪せしやすいです。長期にわたっての色褪せを防止するのであれば、彩度の低い色で塗装することがお勧めです。
塗装業者と色番号を打ち合わせる際には、19-60Dや、19-85Aなどの色番号を提示されます。この色番号において、彩度(鮮やかさ)を表すのは末尾のアルファベットです。末尾のアルファベットがAに近いお色ほど、彩度が抑えられたお色であり、色褪せしにくいお色となります。
純白(N-95)も人気なのですが、純白はほんの少し汚れがついただけでも目立ちやすいという問題があります。そのため、N-95よりも、明度を少しだけ抑えたN-93などのお色が白系の塗料を利用されたいお客さまにはお勧めです。
色彩決定の基本については、以上でバッチリです。次ページでは、塗装会社とともに色彩決定をしていく実際の手順について、お写真を豊富に利用しながらご説明してまいります。