遮熱・断熱・騒音防止などガイナが持つ性能を発揮できない外構に対してガイナを塗装するのは、もったいないですね。そうすると、外構の塗装で用いる塗料は、ガイナと同等の耐用年数を有するシリコン樹脂塗料でしょうか?
左は、シリコン樹脂塗料を塗装すべく、その下塗り材のボンド(シーラー)を塗装しているところです。しかし、外構にシリコン樹脂塗料を塗装することが困難な場合もあり、その際にはアクリル塗料を利用いたします。
外構(塀)は本来塗装しない方がよい箇所です。そもそもブロック塀は施工が難しく、きちんとした業者に塗装工事を依頼しないと剥がれてしまう恐れがあります。また、樹脂は10年くらい経つとどうしても汚れが目立ちやすい宿命にあります。ブロック塀のように汚れが目立ちにくい、汚れても洗浄である程度綺麗になる素材は、塗装をしないということが第一なのです。
それでも、現状が既に塗装されており、かつ汚れが目立っているような場合には、塗装する必要があります。ここで、ガイナはシリコン樹脂とセラミックのハイブリッドなので、ガイナで塗装しない箇所もなるべくシリコン樹脂以上の塗料で塗装したいものです。
その際、上写真のように屋根があるような外構の場合には、ガイナと同様に12~15年の耐用年数を持つシリコン樹脂系の塗料を塗装できます。
それでは、外構に屋根がない場合はどうでしょうか。外構に屋根がないと、笠木(天辺部分)から雨水が外構内部に入り込みやすくなります。シリコン樹脂は水を通しにくいので、笠木から入った雨水が外構の外側に逃げようとする際に「膨れ」が生じてしまいます。
そのため、屋根のない外構の塗装は、以下のどちらかの方法で対応することになります。
塀により、畑の土をせき止めているような場所を考えてください。この場合、畑と逆側、お家側の面は足元まで綺麗に塗装することができます。しかし、畑側は土のある部分より下の面は、土を掘り起こすことでもしない限りは塗装できません。
そして、土の下の塗れなかった箇所から、水分が塀の内部に侵入し、お家側へ水分は逃れようとします。外構がこのような立地にある場合には、極めて「膨れ」や「剥がれ」の問題が生じやすいです。その場合には、笠木に簡易防水塗料を塗装した上で、面部分には透湿性あるアクリル系塗料を塗装することが一番の選択です。
しかし、そのような工事であっても、やはり剥がれやすくはあるということを、施工を依頼する際には頭に入れておくことが必要です。